廻るモノ
世の中の禁煙方向への流れを受けてなのか、日本喫煙具協会発行の「喫煙具総合カタログ」を眺めていても、何だかパッとしなくて、寂しいものを感じる。
もう何年も前から、新作といえば、Zippoの「絵柄」が新作になるだけのような、「Zippoを出しておけば」という、安直な方向性のメーカーが目立ち、ライター=Zippoのように単純化されてしまったような内容に、どうしても違和感を感じる。元々、Zippo専門でやってきたメーカーさんは別だが…。
ただ、人口減少の社会、そして、先述の禁煙方向への流れの中、喫煙具で商売をしている企業は、新たなる道を模索していることだろうし、まったく新しいライターを、イチから企画製造するってのは、かなり勇気の要るコト。何せ、5000円クラスの価格設定をするならば、ロットがどの位になるかは、容易に想像がつく。そうした中、大人の遊び心を持ったデザインなんてのは、タイヘン難しい話だ。
ライターに限らず、新しいプロダクトの創造は、ソレを受け入れる消費者が、しかるべき単位の数で存在してこそ、成り立つ。ライター好きの店主としては、それぞれのメーカーのライターを、満遍なく自ら「所有」し、新たなプロダクトの創造に向かってもらえるようにしたいと考えている。
この、「所有」というコトが大事なんだよね、店頭で遊ぶ「だけ」、雑誌やネットで見る「だけ」では、メーカーの下におカネが流れない。従って、メーカーは新規投資が出来ないってことになるワケだ。ライターは委託販売じゃないから、小売店が負担する分だけだね。
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